子連れ恐竜オタク、ヨーロッパの博物館を行く。

恐竜オタクの目線でヨーロッパの博物館をご紹介します。

ベルギー王立自然史博物館②(ベルギー・ブリュッセル)

間がずいぶんと空いてしまいましたが、この間に本帰国を致しました。

最後の旅行でリストにはあげていたけれど行けていなかった博物館を無事回収してヨーロッパの生活を終えることができました。

日本には帰国しましたが私の訪れた素晴らしい博物館を多くの日本人に知ってもらうべく、私の生涯をかけて残りの博物館を少しづつ解凍しながら丁寧にこのブログに載せていこうと思っています。

まだまだヨーロッパの博物館について書き残したいことが山ほどあるので長丁場になりますがもし興味がございましたらお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

 

さて、私の心の故郷ベルギー王立自然史博物館の続きを書きたいと思います。

前回はこの博物館の目玉、私の愛してやまないイグアノドンの展示についてご紹介しました。

↓前回の記事

 

mamadinosaur-europe.hatenablog.com

恐竜に関して言えばこの博物館にもう一つ目玉の実物全身化石があります。

それはイグアノドンのある恐竜ゾーンとは別の建物の進化のギャラリー(Gallery of evolution)に展示されている、アロサウルスのArkahaneです。

進化のギャラリーの一番端に特別に展示されているアロサウルスArkahane。

オリジナルの骨が70%という素晴らしいこの化石は2018年パリのオークションで個人のコレクターによって落札され(落札者と落札価格はともに不明ですが金額は一億円以上と言われています)、

所有者の意向により期間限定でこの博物館に展示されていましたがなぜかその期間は伸びて今もそのまま展示されています。

なんならちゃっかり博物館のオリジナルグッズにもなっています。

ちなみに従来のアロサウルスと異なる特徴がいくつかあり、アロサウルスとは別の新種の恐竜ではないかと言われています。

(下あごが細い・歯が小さい・恥骨の形が異なるなど)

今後博物館のほうで研究を重ね、学名を付けるそうです。

言われてみればアロサウルスとは違う印象。

全身骨格についている頭骨はレプリカで下に展示してあるのか実物です。

進化のギャラリー。先カンブリア紀から現生の動物まで展示されています。
奥にArkahaneがちょっと見えます。

進化のギャラリーの隣の部屋にあるのが生きている惑星ゾーン(Living Planet)です。

背景を白としたオシャレな展示です。

様々な動物たちがカテゴライズされずに並んでいますが、でもごちゃごちゃしていなくて生き生きとした動物たちの姿を見ることができます。

小さな子供たちが一番テンションの上がる展示室です。

まさに生き物の宝石箱☆彡

この博物館も広くてじっくり見ると一日コースになってしまうので、

後はいくつか私の個人的におすすめな展示をご紹介いたします。

 

生きている惑星ゾーン(Living Planet)と同じ階にあるホネホネコーナー。

白と黒を基調としたシックな展示。

ここでは四肢動物の骨について学ぶことができます。

壁にはたくさんの動物の絵がありボタンを押すと、

四肢動物は骨の絵が出てきて、それ以外は赤色になります。

四肢動物の中でもそれぞれ同じ部位に印がついて比べることができる。

四肢動物に関するクイズ。正解のところにひもをかける。

裏返して答え合わせができる。

骨を見るだけでなくわかりやすいクイズなどを通して学ぶ展示はとても画期的だと思います。

また、地下1階の産状イグアノドンの隣の展示室に海生爬虫類コーナーがあります。

ベルギーで見つかった世界最大級のモササウルス、
ハイノサウルス(Hainosaurus bernardi)。

こちらもベルギー産のプログナトドン。

特にこのプログナトドン(Prognathodon solvayi)の頭骨は毎回見惚れてしまうほど素晴らしい標本です。

壁の絵がまた可愛い!

他にもおすすめポイントはたくさんありますが書ききれないので抜粋しました。
私の推し博物館なのでひいき目ではありますが、それを差っ引いたとしても本当にとても素晴らしい博物館だと思います。

 

余談ですが今博物館ではディプロドクス"Dan"の実物化石のクリーニングを進めており、2024年末に20メートルほどの巨体が博物館でお披露目されるそうです。

いつかまた、このDanを見に私の推し博物館に行けたらいいなと思います。

 

ベルギー王立自然史博物館(L'instiut des sciences naturelles)

ホームページはこちら↓

www.naturalsciences.be

 

地図はこちら↓